研究員によるフォトブログ

No.292 木には角も生える?

2018年02月19日

岸本真弓

姜さんが、フォトブログNo.269で樹木の体内に生えた「牙」を紹介しています。そこで、私は「角」を紹介したいと思います。
「牙」と違い、「角」には様々なものがあります。「角」は主として頭部にある堅く突き出たもののことを言いますが、哺乳類の角は大きくわけて、頭蓋骨が変化したものと、そうではないものに大別されます。前者はウシ科の動物のものであり、牛やカモシカがそうです。後者にはまたいろいろなものがあり、シカのように毛皮を被ったコブが成長し骨化するものや、サイのように毛と角質の塊のようなケラチン質で出来ているものもあります。
2014年の10月、鳥取の山で見つけました(雨だったのでカメラに雨粒がついて、ぼやけたところがありますが、お許しください)。
なんらかの理由でこの幹が折れ、樹皮や最近の層は朽ちたものの、中心の芯が残ったのでしょう。『芯が強い』の象徴でしょうか。芯が突き破って出ているのは、角は角でも、イッカクの「角」のようで、あれはどちらかというと「牙」ですね。山には面白いものがたくさんあります。

 

 

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