No.367 内なるもの
2020年10月12日
海田明裕
山を歩いていたら足元に何かあまり見たことのないきらめき。
よく見るとヤマナメクジが2匹絡み合っている。
ナメクジの仲間は雌雄同体。
個体に雌雄の別はなく
一個体の中にオスの部分とメスの部分が同居している。
精子を交換し双方卵を産む。
でも、そんな理屈はどうでもいい。
なんと美しい内側!
透明感のある淡いブルーのグラデーション。
上品な和菓子のよう。
茶色系一辺倒の地味な外観からは
想像もつかない色彩の中身!
しばし見入る。
別に見せるためにあるのではないだろうに
なんでこんなに綺麗な色。
意味などない。なににでも意味があると思ったら大間違い!
所詮、反射する光の周波数とお前の網膜の気まぐれだ、とどこかの神様は言うだろうか。
でも、本当に意味もないのにこんな色なのか。
ヤマナメクジ達。君ら自身にはどう見えているの?
No.368 気合を入れすぎて | 一覧に戻る | No.366 価値観 |