研究員によるフォトブログ

No.394 重なれない、わけがある

2021年10月15日

森 洋佑 植物は葉っぱで太陽の光を受けて、光合成してエネルギーを得ている。ということは多くの人が知っていると思います。 そんな特徴がある植物なので、その形も光を受けるのに最適な形になっています。 写真1 オオシラビソの稚樹(横からみたところ) 写真1はオオシラビソの稚樹。頂端が潰れたようなお盆のような形をしています。 スギやヒノキで見慣れた針葉樹に特徴的な円錐形の形ではありません。 ただ、オオシラビソも成長すると先の尖った円錐形の樹形になります。 写真1の稚樹を上から見てみましょう(写真2)。みごとに少しの隙間もな…

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No.393 植物の運び屋

2021年10月05日

中島彩季 クマ糞(だったもの)からビワの種が発芽していた。 これはビワ園の横で見つけたものだが、クマが“植物の運び屋”である一面を垣間見ることができた。

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No.392 サル研修

2021年09月24日

久門 美月 関西支社に入社した新入社員は、ニホンザルの性年齢判別の能力も身に着けるために、毎年ニホンザルのエキスパートとサルを1日観察するという研修があります。私は昨年度入社ですが、性年齢判別の能力をより向上させたいので、今年も参加してきました。  普段より近い距離でサルをたくさん見られました。きっと1日でレベルアップしたはず…!  写真1 研修風景  写真2 今年生まれの赤ちゃんとお母さん 

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No.391 植物は生き物だ~死がふたりを分かつまで~

2021年09月08日

岸本真弓 傷つき体を沿わしたのはブナの方。 ブナの傷は風に煽られたヒメシャラによるものなのかもしれないけれど、傷を癒しやすようにヒメシャラは滑らかな肌を貸している。そして今はそれぞれの未来にむかって生きている。しっかり支え合いながら。 ブナはいつ、どのくらいの樹齢の時に傷ついたのか。ヒメシャラはいつからブナを見守っていたのだろう。成長速度に差はあるかもしれないが、植物のタイムスケールならば、幼なじみといえるのではないだろうか。ほぼ同じ背丈に育ったブナとヒメシャラ。死がふたりを分かつまで、共に生きる。

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No.390 小さな箱庭

2021年08月30日

海田明裕 調査終わりに林縁部を歩いていると、古びた金属の円盤状のものが目に留まった。 おそらく放置されて錆だらけになり、穴の開いた蚊取り線香入れだと思われます。 中が妙に緑なのが気になり覗いてみた。 予想以上に綺麗! 地衣類とコケ類が中で育って広がっているようだけれど なんともいい趣がある(と私は思う)。 おしゃれなお店で売っていそうな。 持って帰りたいとも思ったが(ゴミだし)このもろい蚊取り線香入れが ザックの中で形をとどめていられるとは思えなかったのでやめておいた。 放置されたゴミなことに違いはないですが それ…

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No.389 タヌキに遭遇

2021年08月20日

森洋佑 このフォトブログは野外調査時の写真が多いですが、内勤時の生態についても紹介できたらと思い投稿します。 自分の生活圏の状況を把握しないと落ち着けない質ということもあり、お昼休憩の時間に事務所周辺をフラフラ歩く習性があります。 今日も事務所から100mくらいのところを歩いていたのですが、、、側溝の先からカサカサと音がします。「ん?」と思ってカメラを構えて待っていたらフサフサの毛並みのタヌキが歩いてきました。私が立っていることは些細なことらしく、全く気にする様子もなく通り過ぎていきました。 職場の近くでこうした出…

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No.388 出会ったでチュー

2021年08月10日

森洋佑 年度の初めに尾瀬に入ることが年中行事のようになってきています。今年も尾瀬に行ってきました。尾瀬では美しい景色が見られる反面、重い荷物を背負ってアップダウンの山道を歩く大変さもあります。 今回も荷物を持ちながら沼山峠まで登って一休み。そうしたら脇の草むらがカサコソ動くのに気づきました。ずっと凝視していたら、小さなチューが一匹。 かわいくてしばし見とれていました。 写真1 遠目にはチューがいることは分からない。 写真2 拡大すると、確かにいる。

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No.387 君は誰だ?

2021年07月30日

海田明裕   車で走っていると運転していたひとが 「クマかサルがわからないものがいた‼」 と、突然言うのでわざわざUターンしてもらって見に戻った。   いた!   確かに概ねサル的だけれど耳はクマ的。しっぽも長いのでニホンザルではない。 毛並みは長そうでどちらかといえばクマ的な?(写真だと伝わりにくい微妙なラインです) たしかに咄嗟にはわからない様相。   記憶の中で作られたサルなのかなという感じでしたが、きっとこういう多分実物をしっかり見たことがない人がなんとなく作った像と…

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No.386 何にもなくったって

2021年07月16日

岸本真弓   何にもなくったってここはタヌキのタメ糞場だったのだと思う。 こんなに草や実生が繁茂しているなんて不自然だ。不自然が自然だ!    

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No.385 私の弁当備忘録 ~嬉しい心遣い~

2021年07月06日

ペンネーム ぺんぎん   山深い地域の調査をする時に、コンビニから離れている山間部にある民宿に泊まると、手作り弁当を作ってくれる。(ありがとうございます!)   リュックの中で汁が漏れないように、新聞紙で綺麗に包んでくれる。   その新聞を読みながら、お弁当を山奥でひっそりと食べるのが楽しい。   汗かいた後に嬉しい塩気のあるお弁当。   ピーマンと牛肉の炒め物がとても美味しかった。   ただ、去年の秋はあまりそういう所に泊まれなくて少し物足りなかったり……

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No.384 ホールインワン

2021年06月23日

森 洋佑 大きな樹木になると毎年数万個の種子を実らせます。しかし、そのほとんどは大きく成長することはできません。 この種子はぴったり虫の開けた穴に入り、最初の一歩を踏み出すことができたようです。下の4枚の葉が1年目、その上の薄緑の葉が今年伸びたシュートです。 周辺を探してみましたが2歳の実生はこの子だけでした。去年の代表としてこれからも伸びていってもらいたいですね。

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No.383 今日は気になる

2021年06月14日

海田明裕 ふと気になる。 センサー式の門灯に照らされて地面に映るシルエット。 暗くなって事務所から出るとき 普段も目にしているのだろうに 今日に限って目にとまった。 弊社の関西支社の玄関の門扉には野生動物を主な題材とした プレートが格子状に並んでいる。 シルエットになると昼間よりも雰囲気がでます。  

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No.382 背後霊

2021年06月03日

岸本真弓 接近して写真を撮る私の前で、アカンボウにお乳をやりながら、珍しくくつろいだ様子でグルーミング(毛づくろい)をしている母ザル(写真1)。グルーミングされている個体は、この母の若い頃の娘かもしれない。仲睦まじい姿を激写していると、ファインダーの中に突如現れた背後霊?(写真2)。実は、私からは見えないところでこのコザルもせっせとグルーミングしていたようでした(写真3)。グルーミングはサルたちにとってコミュニケーションであり、心を和らげる効果があるという。いつまでも密に接して助け合っていられますように。 写真1 …

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No.381 ムクドリの子育て

2021年05月20日

ペンネーム ぺんぎん 住宅街を歩いていると目線の先でぴょこぴょこ動く小さい影… ムクドリの親子! 遠くにいる親子を動画で撮っていたので、写真を切り取ると画像が粗くなってしまいましたが、 左の少し背が高くて色が濃いのが親鳥で、右の少し小さくて色が薄いのが雛でした。 雛は親に付いて行っては餌をねだっているようでした。 カラスが近くを飛ぶと通り過ぎるまで全員ピタッ!と体を固めていました。 これ、実は去年の出来事ですが、今年もそろそろ巣立ちする雛たちが見え始めるころですね。 そういえば家の近所で春先から元気に鳴いていたイソ…

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No.380 調査地への道のりは遠し

2021年05月07日

森洋佑 このフォトブログを見ている方はフィールドワークの経験がある方も多いと思います。そんなフィールドワーカーには「ここがメイン」というフィールドがあると思います。いつもは車で通ってしまうあの道、実際にはどれくらい遠いのだろう、と思う方も多いでしょう。私もそんな一人です。学生の時はテントを担いで徒歩で1泊かけて調査地までアプローチしたこともありました(70kmくらい)。 現在、私の主なフィールドは箱根になっています。ちょっと徒歩ではキツいかなと思う距離ですが自転車ならば、と思わなくもない距離です(片道90kmくらい…

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No.379 お母さん、そこはあかん

2021年04月26日

三木 清雅 山中を歩いているとよくヌタ場を目にするが、たまに尾根上にヌタ場が見つかることがある。 この日、標高300mほどの尾根上を歩いていると、周りに水気もない砂地にぽつんと現れた小さな水溜まり(ヌタ場)が異様に目に留まった。何気なく覗くと、何やらうごめく無数の黒い物…。 ヒキガエルのオタマジャクシだ。ヌタ場の水の中で新たな命がひしめき合っていた。 お母さんガエル、そこはあかん。 よく晴れた昼下がり。このまま干乾びるのか、隠れ場所のない水たまりで捕食されるのか、はたまた立派なカエルになるのか、オタマジャクシたちの…

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No.378 植物は生き物だ~シワがよる~

2021年04月14日

岸本真弓 言うまでもなく植物は生物だ。破裂したり、飲み込んだり、寄り添ったりしながら生きている。そして、隣人の、あるいは風や太陽の少々の無茶にも対応できる。 藪をかき分け急斜面を登っていたら、ふと目をひくものがある(写真1)。どこかで見たような、しかしこの場で思い出すには不似合いなもの。よじれた腹? よく見ると(写真2)、この木は何かの理由でこの場所から直立を余儀なくされたのだろう。太陽を求めて精一杯体を屈曲させたこの木に脱帽だ。 写真1 写真2

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No.377 山で出会った観音さま

2021年03月26日

ペンネーム ぺんぎん   ふと見上げた時に目に入った枝打ちされていない針葉樹。 樹高がわりと高く、幹も太い。 なんだか迫力があって、思わず「おぉ・・」と声が出た。 千手観音がふと頭に浮かんだ。

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No.376 雨と雪のさかいめ

2021年03月05日

岸本真弓 昨冬は大寒を迎えても暖かった。金沢で伝統行事となっている、江戸時代に加賀藩が将軍家に献上する雪を「氷室」と呼ばれる小屋に仕込む習わし「氷室の仕込み」も、雪がなく仕込めなかったらしい。 朝、サルの調査で泊まっていた琵琶湖畔の宿を出ると、眼前の比良山系がツートンカラーに色分けられていた。前夜、しとしと降っていた雨は一定の高さ以上では雪だったようだ。例年ならば琵琶湖までが白く埋められるのに標高の力が必要だったのだな。雪や寒さが必要な生物たちはたくさんいるだろうに、皆、高標高に行けただろうか。厭うものたちに追い詰…

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No.375 冬のびっくり

2021年02月24日

海田明裕   冬山の調査 鼻から吸う冷気で鼻毛も若干チリチリする。   重い荷物のせいで視線も地面ばかりを見がちに。   そんな中、なにかに違和感をおぼえて再度視線を巡らす。   「!」 よくできている。  

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