No.338 金色の赤ちゃん
2019年10月04日
中山智絵
昨年度、中央アルプス地域に設置されたセンサーカメラの写真を整理していた際、私の目は一枚の写真にくぎ付けになった(写真1)。
『金色のサルの赤ちゃんだー!!!』
写真1 金色のサルの赤ちゃん
平成30年度中央アルプス地域におけるニホンジカ生息状況分析業務報告書(林野庁 中部森林管理局)より引用
母ザルにしがみつく赤ちゃんザルの毛色は、同じ写真に写っている個体と比べて非常に明るい色である。赤ちゃんザルの毛色は、たいてい大人の個体よりも黒っぽく見えるので、写真1の赤ちゃんザルの毛色は稀であることが予想された。
先日、サルの専門家に尋ねたところ、中央アルプス地域においては毛色が明るいニホンザルの報告は聞いたことがないとのことで、大変珍しいということだった。私自身は、毛色が異なるニホンザルの研究について不勉強だったので、これを機に全国でどのような研究が行われているのか調べてみたくなった。知的好奇心をくすぐるものは、日常業務のそこかしこにあるのだな、と改めて思った。
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