研究員によるフォトブログ

2018年6月記事一覧

NO.301 山の小さな蛍光色

2018年06月26日

岸本真弓 山の中は生物の個体数以上に多様な色にあふれている。一個体が様々な色を持つこともあるし、同じ色が季節を追って変化していくこともあるからだ。だから同じところを何度歩いても、歩けば歩くだけ新しい発見がある。 山で見つけたもの、気づいたこと、あとで便利なインターネットで調べることもできるようになった。写真1はゴマフボクトクの幼虫の糞のようだ。この写真では鮮やかさがいまいちだが、山の中では蛍光オレンジのように見えることもある。木の根元に固まってある小さなオレンジ色のつぶつぶ。 写真2はウスタビガの繭。蛍光グリーンの…

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NO.300 シカ目面

2018年06月15日

森洋祐 調査で雁坂峠に登ってきました。雁坂峠は標高2000mを超える峠で、平地より一足早く秋の気配を漂わせ、リンドウが咲きウラジロヨウラクの紅葉が始まっていました。事前の天気予報を裏切り青空となった雁坂峠で、ササ原を眺めていたそのとき・・・ さて、WMO用語で「シカ目」という言葉があります。「シカもく」ではなく「シカめ」です。WMOは仕事柄、シカを探すことが多くあります。そんなとき遠くのシカにも反応するようになった目のことを「シカ目」といいます。使用例としては「あのシカに気づかないとは、まだシカ目になってないな。」…

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No.299 小さな島の赤と白

2018年06月04日

岸本真弓 長崎県の五島列島の北部に小値賀町という人口2500人の小さな町がある。縁あって島を何度か訪れた。何もない、何もないが、いや何もないが故にほっとする。島は小さく、あっという間に回りきる。でも、また回りたくなる。そんな島に赤浜はある。 海中火山の爆発によって生まれた小値賀島、その際火山噴火で飛ばされた溶岩が地球時間によって細かく砕かれ、風化して砂になった。ここに流れた溶岩には鉄が多く含まれたのか、地表に飛び出した際に酸化し赤色を呈したという。小値賀島の土が赤いのは他の火山島と同じとわかっていたが、赤い砂浜なん…

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