No.162 頬袋(ほおぶくろ)のドングリ
2012年03月19日
清野紘典
頬袋はサルにとって食料を運ぶための大切なポケットである。文字通り頬が袋のようにふくらみ食べ物を詰め込むことができる。たくさん物が詰まっていると“こぶとりじいさん”のようになる。頬袋に詰めたものを食べたいときは、適宜手で頬袋を押し口内に物を押し込む。
学術研究で山のサルを眠らせたとき、その頬袋から大量のドングリがでてきた。
いつもならカキや穀物類が出てくる時期である。
今秋、ドングリ類が豊作だった。
クマやサルは里に出てこず、自然が豊かであれば獣たちが十分に山で暮らせることをあらためて教えてくれる1年であった。
毎年、毎年、サルは頬袋をドングリでいっぱいにできるところで暮らしたいのだ。
※写真のサルは寝ています。このあと、すぐに目を覚まして山に帰りました
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