No.234 白い花、赤い花。好き? 嫌い?
2016年04月15日
岸本 真弓
関西分室の玄関脇に立つハクモクレンはもう若葉の季節となったが、京都の日本海側の町に行った時、モクレン(紫木蓮)が満開だった。モクレンとハクモクレンは色が違うだけで同じ種類の植物かと思っていたが、違う種だと調べてわかった(モクレン:Magnolia quinquepeta、ハクモクレン:Magnolia heptapeta)。
春のシカ調査で山を歩くと、シカの忌避植物として我が世の春を謳歌するようなアセビが白花をたわわにつけている。よく見ると、スズランのような釣り鐘型の可憐な花である。色は、房すべてが真っ白なものから、ピンクのものまでバリエーションがある(写真1)。一方で同時季に死体の臭いを醸し出すヒサカキの花。こちらも釣り鐘型の可憐な花だ。そして色も、白が多いが、白から赤までバリエーションがある(写真2)。シカが食べない、アセビ。シカの嗜好性があるヒサカキ。10年後、20年後の春はどうなっているのだろう。
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