No.129 山を割る (行く手を阻むもの2)
2010年10月22日
岸本 真弓
尾根を歩いてシカの糞塊数を数える糞塊密度調査。下を向いて歩いているが、ときどき顔をあげた目線の先がなんとなく明るい時には、嫌な予感がする。
案の定、林道が尾根をぶった切っていた。現代のモーゼは、人を通すために山を割る。仕方なく、小股でチビチビ法面の縁を歩いて降り、向かいの尾根までまた登り返す。そんなことをやっているのは、私だけではないようだ。こぼれ落ちたシカの糞からため息が聞こえてくる。
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