No.244 野生動物とのつきあい方
2016年06月06日
岸本 真弓
川沿いの道を車で走っていると、川の中と岸にシカがいた。川岸でのんびり草を食んでいたシカも私たちの車が近づくと面倒臭そうに川底に降り、母子3頭とぼとぼと歩きだした。
いったん車の進行方向を確認し、そろりと車を前に出すと・・・
母子が振り返った、排尿しながら。。。
なんと緊張感のない姿。いったいどういうつきあいが続くと人間とシカはこのような関係になるのだろうか。
これから30年ほどの間に日本人と日本の野生動物との関係は激変するだろう。今は野生動物を殺し、奥山に閉じ込めようと人間は躍起になっている。しかし、人はやがて自ら山を下りるだろう。人と野生動物の間には心を通わせない壁が張り巡らされるのだろうか。もしかすると地球の暴れん坊ヒトを排し、豊かな自然は残されるかもしれない。しかし、野生動物とのつきあい方、自然の中で生きる心を忘れた人間はその後どうなっていくのか。もう私はこの世にいないだろうが、空恐ろしくなるのである。
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