No.320 クマフンに思いをはせる
2019年02月07日
ペンネーム ぺんぎん
とある秋の晴れた日、ツキノワグマが多く生息している地域の山を調査中(シカ調査)のことでした。
ピーク手前の斜面を登りきり、ふと顔をあげると目の前に巨大なクマフンが現れました。
見えますか?赤丸のところに立派なクマフンが2つあります。
実はこの写真の画角外にもう1つ、同じ大きさのものがありました。
大きさは私の手を遥かに上回り、どれもしっかりとした一筆書きで排泄されたものでした。
木の枝で突っついてみるとまだ柔らかく、虫もついていませんでした。
木の実を沢山食べた後のフンなのでしょうか、嫌な臭いは一切しませんでした。
このクマは何を食べていたのだろう、クリとドングリかな?
こんなに大きなフンをするクマは一体どれぐらいの大きさなのだろう?
フンの大きさは全部同じぐらいだから、1頭だったのかな?
1頭だったらなぜ等間隔にフンをしたのだろう?
量が多いからやはり複数いたのかな?
オスかな?メスかな?
ここに住んでいるクマはどういう生活をしているのだろう?
…あれ、そういえばまだ新しいみたいだけど、まだ近くにいるのかな?
年中山を歩いていても、クマと遭遇することは滅多にありません。
クマの痕跡(クマフンや爪痕)を見つけると、クマと出逢えたような気分に少しさせてくれます。
見えない分、想像が膨らみ、山調査が一気に楽しくなる瞬間です。
・・・・雨の日は気配が雨音にかき消されて嫌ですが。
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