2002年11月記事一覧
No.10 秋の味覚満載
岸本真弓 ニホンジカの糞塊密度調査で10月24日福井県足羽郡美山町草間岳に登った。そこでなんとも季節感溢れるものを見つけた。ギンナン、アケビ、サルナシ。秋の味覚満載。タヌキのタメ糞である(写真1)。引いた写真ではわかりにくいので、アップを見てみよう。 写真2にはギンナンとアケビ。ギンナンの黄色い皮があざやかだ。タヌキは人が食するギンナンの仏様は食べられない。いや、食べられることも知らないのかもしれない。黒褐色に光り、白いトッピングをぷちっとつけているのはアケビの種。ところどころに上品な紫を残すアケビの皮も見える。…
No.9 三角点探訪<その4>「源蔵ノ窪再訪」
岸本真弓 徳島県木頭村/上那賀町界3等三角点旭(源蔵ノ窪723.3m) 2002年10月26日曇り 今年もニホンジカの生息密度調査として糞塊密度調査を行った。徳島県では昨年11月1日に訪れた源蔵ノ窪(三角点正式名:旭)を再訪した。本「三角点探訪<その2>」の写真に見られる、航空機による測量のために建てられたとおぼしき標識が脇に倒されていた。自然に倒れたのか、人が倒したのかはわからない。98年から訪れている海部郡宍喰町の二等三角点西ヶ峯には今年空を見上げる反射板のようなものが建てられていた。これが来年どうな…
No.8 猿の外 入山禁止
名矢結香 7月、猛暑の和歌山でタイワンザルの調査に参加した。和歌山で野生化しているタイワンザルの群れ数を確認するために、15名ほどの調査員がそれぞれ割り当てられた区画をくまなく歩いていくという区画法を行ったのだが、私には全てが初めての経験だった。地図の読み方もままならず、サルの気配もよくわからず、去年まで北海道で6年過ごした体は完全に寒冷地仕様になっており、焼けるような和歌山の暑さに食事も食べられなくなっていた。それでも、ベテランの先輩について行った。 その日は朝からサルを求めて畑を歩き回り、暑さに2リットル以…