研究員によるフォトブログ

2003年9月記事一覧

No.15 択捉島調査雑記<その3.電柱への背擦り>

2003年09月24日

片山敦司  ツキノワグマではあまり確認されていないが、ヒグマは木の幹に背をこすりつける行動をみせる。シカやイノシシにもそのような習性があって「ぬた場」近くの樹幹に動物の体高の高さで泥が塗りつけられているのを見ることがある。  「背擦り行動」の意味についてはいろいろな説があるだろうが、どのような理由があるにせよ、背中を木にこすりつけるのは気持ちいいことだろうなと思う。択捉島では、河原に生えるドロノキ(ヤナギの仲間)の巨木にヒグマの背擦りの跡があった。太い木が具合がよいようで、どっしりとした幹に背擦り跡がよく見られた。…

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No.14 択捉島調査雑記<その2.船酔い対策>

2003年09月04日

片山敦司  2002年6月に択捉島の調査に参加した時のこぼれ話=第1弾「衛生害虫に気をつけろ」から随分間が空いてしまったが第2弾は「船酔い」のお話。 北海道の根室港から択捉まで15時間足らずの航路。母船のロサ・ルゴサ号(478トン)と初夏の太平洋・オホーツク海に不安要素はなかったが、問題は私自身にあった。私は船に弱いのである。  哺乳動物の調査の中で船舶を利用することはまれである。「乗り物酔い」の範疇では調査目的で小型のヘリコプターに搭乗した時は警戒したがそれは短時間のこと。今回は上陸しての調査とは言え、調査地点間…

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