2011年8月記事一覧
No.151 懐かしい味
2011年08月30日
中山 智絵 サルの調査に出かけた際、ホオズキの食痕を見つけた。食痕を観察しながら、幼いころには私の家の庭にもホオズキがあったことを思い出した。 この実は食べられるんだよ、と教えられて食べたオレンジ色の果実は渋くて酸っぱい味がした。少し苦かったかもしれない。しかし、赤く色づいたものは渋みがあまりないので、時々口に運んでいた。体に良いらしい、とも聞いたからだ。それを見ていた祖母は「あんまり食べると毒だよ。」と注意した。当時は、体に良いのに毒があるなんて本当かなと疑っていたのだが、今になってびっくり。ホオズキには薬効…
No.150 キツネのメニュー
2011年08月22日
山田 雄作 先日、甲斐駒ケ岳へニホンジカの調査に行ってきました。天候はあいにくのため期待していた高山帯の壮大な景色を楽しむことはできず、むしろ雨に打たれて寒くて大変厳しい調査でした。 そんな調査の帰り際、甲斐駒ケ岳のピーク付近でキツネの糞を見つけました。高山帯でのキツネの生息は以前から確認されていることから、キツネの痕跡の発見はよくある自然なことではあります。 問題はその糞の中身であり、1本の輪ゴムが確認できました(写真1)。このことからキツネが人の出した残飯やごみを利用していることがわかります。実はキツネの…
No.149 掃き溜めに鶴?
2011年08月15日
岸本 真弓 春、家の近くの山にタヌキのタメ糞を探しに行った。いつも仕事で行く京都の春シカ調査よりも1ヶ月ほど遅い。タメ糞も季節をうつす。 タネを積極的に食して運んだわけでもないだろうに、青々とした草が畦のようにタメ糞場を囲み、里の花が咲いていた。可憐な花は“掃き溜めに鶴”とでも言えようか。私には花よりも糞がいとおしいが。 20110815_hakidamenituru.jpg