研究員によるフォトブログ

No.151 懐かしい味

2011年08月30日

中山 智絵
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 サルの調査に出かけた際、ホオズキの食痕を見つけた。食痕を観察しながら、幼いころには私の家の庭にもホオズキがあったことを思い出した。
 この実は食べられるんだよ、と教えられて食べたオレンジ色の果実は渋くて酸っぱい味がした。少し苦かったかもしれない。しかし、赤く色づいたものは渋みがあまりないので、時々口に運んでいた。体に良いらしい、とも聞いたからだ。それを見ていた祖母は「あんまり食べると毒だよ。」と注意した。当時は、体に良いのに毒があるなんて本当かなと疑っていたのだが、今になってびっくり。ホオズキには薬効も毒性もあるのだ。根および地下茎は酸漿根(さんしょうこん)という生薬名で呼ばれ、咳止めや解熱などに効果があると言われている。しかし、堕胎作用もあるので妊婦には用いることができないそうだ。
 薬と毒は表裏一体。体に良いものでも丁度いいさじ加減で、ということなのだろう。
参考:http://www.e-yakusou.com/sou/sou332.htm
http://pedia.mapion.co.jp/art/%E3%83%9B%E3%82%AA%E3%82%BA%E3%82%AD

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