研究員によるフォトブログ

2014年6月記事一覧

No.198 農道のアナグマ

2014年06月30日

杉浦 義文 ぽかぽか陽気のある日、ミカン畑の農道でアナグマに出会った。 アナグマという生き物は地中での生活に順応しているためか視力は弱いようで、こちらが立ち止まって観察していると何も気にせずどんどん近づいてくる。 これはシャッターチャンスと思ってカメラに手を伸ばした時に服が擦れて音がしてしまった。こんな些細な音ではあったのだが、アナグマは急に立ち止まりこちらを凝視…こちらのことを見えてはいないようなのだが、しきりに辺りの匂いを嗅いでしばらくすると脇の側溝のなかに消えていった。 視力が弱いためにどんくさい一面も見せる…

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No.197 こんがらがる

2014年06月25日

海老原 寛 ロケーションをしようと車から降りると、何やら畑で動くものが。双眼鏡をのぞいてみると、防護ネットにアナグマが絡まっていた。もがけばもがくほどさらに絡まり、抜け出せなくなっている。外してあげようと思い近づくと、それに焦ったアナグマが渾身の力で前足を引いた。その拍子でネットが外れ、アナグマは一目散に逃げて行った。ネットには赤い血が滲んでいた。 獣害を防止するためにネットを張るのは当然じゃないか。でも、それで動物たちが作物をあきらめてくれるならよいことだけど、ケガをしてしまうのだとしたら少しさみしいな。いやいや…

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No.196 灯

2014年06月02日

海老原 寛  調査からの帰り道で兵庫県豊岡市を通った際、コウノトリを見かけた。  ご存知のように豊岡市ではコウノトリの自然復帰を試みており、平成24年には野生生まれの両親から雛が誕生しているとのこと。写真の個体はどちらも足環をしており、放鳥個体のようであった。  ペアになりたてのようで、オスと思われる個体がせっせと巣材を運んでいる。ただ、巣材を運んでいる先が鉄塔の上なのである。日本各地でカラスが送電線付近で営巣したことが原因となり、停電が生じている。コウノトリでも同じような問題が生じる可能性があり、電力会社が巣や卵…

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