研究員によるフォトブログ

2018年4月記事一覧

No.296 寄らば大樹の陰

2018年04月23日

岸本真弓 鳥取の山の中で見つけたスギの木。 耳を広げたマンモスの頭部のようだ。どういう出来事があればこのような形になるのか。 過去には倒木があったのか、一番の根元には円筒形の間隙があった。 そこは、様々な動物たちが身を寄せた痕がある。地表はしっかり締められ、心なしか中央部がより凹んだ丸い形に見える。雨を凌いだか、風を凌いだか、はたまた会いたくない相手から身を隠したか。木の命の長さだけ動物たちの営みがくりかえされる。 そんな木に私もそっと寄りかかってみる。触れた腰が、腕が、心なしか暖かく感じた。   

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No.295 常緑樹の落葉

2018年04月13日

岸本 真弓 4月、山を歩いていたらアラカシの葉がたくさん落ちていた。 風が強かったからもあるかもしれない。でも、時季的にも春はアラカシの落葉季なんだそうだ。 アラカシは常緑樹だ。しかし、当然のことながら常緑樹も落葉する。アラカシは2、3年に一度落葉するという。 日本の常緑樹は1~3年で落葉するものが多いらしい。熱帯では数ヶ月で、逆に寒い地のマツでは30年以上落葉しないものがあるとのこと。 常に緑を保っているように思う常緑樹だが、新旧交代の方法は様々で、徐々に入れ替わるものや一斉に入れ替わるものもあるらしい。アラカシ…

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No.294 人の利用(行く手を阻むもの8)

2018年04月04日

岸本真弓 これまでの「行く手を阻むもの」は自然あるいは、人の手が加わった後の姿であったが、今回の阻む「もの」は「者」。人そのものだ。写真1は松茸を採集するためにその権利のない人の侵入を拒む看板である。写真2はなぜ「入ってはいけん」のか具体的な理由は書いていないが、個人所有地だからか? このロープの中に入ったらいけないのであろう。写真2のように入ってはいけない場所がはっきりとロープがはってあればそこに入らないようにして進むことができるが、入ってはいけない境界がわからないと困ってしまう。 「困りました」、岸本関休場。 …

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