研究員によるフォトブログ

NO.104 野生動物を集めないで

2010年06月23日

岸本 真弓
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 写真は観光名所のタヌキである。観光客か、あるいは観光客目当ての店員かが、イノシシやタヌキに餌を与えていた。
 自然では集まることのない野生動物が餌付けによって集まってしまう。今も日本のどこかで流行しているタヌキの疥癬も、不自然に集められたタヌキ間でまたたくまに拡がってしまう。感染力の強いウイルス病などがひとたび発生すれば、集められた野生動物はひとたまりもないだろう。
 餌付けは、野生動物の行動をゆがめ、健康を損ねるだけでなく、地域個体群の絶滅さえも引き起こす危険な行為なのだ。

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