No.146 葛の山 (行く手を阻むもの5)
2011年06月27日
岸本 真弓
樹林を伐採したあと、植林せずに放置しているのか、あるいは植林したがこうなってしまったのか、クズがあたり一面を覆っている斜面に出てしまうことがある。
クズは、成長が早く繁殖力が旺盛である。スルスルとほふく前進し、根や茎を次々と派生させ、立ちはだかるものがあればよじ登りまきついていく。その結果、地表面だけでなく、他の植物にもからみつき、大きな葉を広げて覆いきり、樹木の成長さえも阻害する。
写真は福井県。草本類や低木などを軸に私の背丈ほどの3次元のクズが延々と。いったいどこまで続くのか、どうなっていくのか。斜面下では、スギの高木も飲み込まれつつある。これでは、到底この斜面を降りきることはできまい。
「参りました」、岸本関完敗。場外へ敗走。
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