WMO.club

No.113

2012年01月発行

・新たな年に向けて
・グリーンライフ思考の高まりと獣害問題
・サル観察時のまれな事例に思いをはせる
・ニホンザルの群れ生息分布推定法の開発
・図書紹介「日本の外来哺乳類ー管理戦略と生態系保全」
・WMO活動報告2011年10月~12月

No.112 欧州視察-イギリス ニューフォレスト国立公園-

2011年10月発行

欧州視察 -イギリス ニューフォレスト国立公園-  湯浅 卓(WMO)       フィールドノートNo.110で山田氏から報告があったとおり、欧州における森林管理とシカ管理について学ぶため、2010年9月にドイツとイギリスの視察を行ってきました。早いものであっという間に1年が過ぎてしまいましたが、記憶をたどりつつ、イギリスのニューフォレスト国立公園のシカ管理について報告したいと思います。現地では、日本語でも通訳していただいたものの、一部は英語、一部は日本語での説明をあわててメモしていたため、数字など不確…

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No.112

2011年10月発行

・外来マカク問題、その世界の事例
・あるサルとの出会い
・ガス分子モデルカメラ法(GMMC法)によるニホンジカ生息密度調査技術の確立
・欧州視察~イギリス ニューフォレスト国立公園~
・お知らせ
・WMO活動報告2011年7月~9月

No.111 厠のタヌキ

2011年07月発行

厠のタヌキ   岸本 真弓(WMO)    タヌキのタメ糞ではなく、タメ糞場のタヌキを見ることができた。   6月11日22時45分46秒 首を左右にこまかくふり、ふん、ふんとうなずくように地面につけた鼻をうごかしながら、落ち葉を踏みしめスタスタ歩いてくる。 突然前足を突っ張り、後ろ足をやや前において、踵と膝をおりまげ腰を下げ、尾を持ち上げる。ちょっと足下がよくなかったか、後ろ足を微妙に置きかえた。 今日の糞はややゆるい。水様性とまではいかないが、水分含量が多くじゅるじゅると出る。無防備な状態だからか、耳…

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No.111

2011年07月発行

・アライグマ九年生の勉強ノート
・厠のタヌキ
・捕獲時におけるツキノワグマの体温と熱中症対策
・説得と納得-意思決定のあり方-
・WMO活動報告2011年4月~6月

No.110 欧州視察 ~ドイツTuebingen~

2011年04月発行

欧州視察 ~ドイツTuebingen~ 山田 雄作 ( WMO )       はじめに 昨年9月、欧州におけるシカや森林管理について学ぶためドイツとイギリスの視察を行ってきました。移動日を含めると合計10日間を以下の日程で行いました。   訪問日程(ドイツ) 1日目(9/12) 成田空港出発-ドイツStuttgart空港到着 2日目(9/13) Baden-Württemberg州の食糧庁へ訪問後、Freiburgへ移動 3日目(9/14) Freiburg政府訪問後、Schluchsee(黒い森)へ 4日目(9…

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No.110

2011年04月発行

・東日本大震災が生み落とすもの
・Voice Of Animal -地内島を振り返って
・小河さんと地内島について
・欧州視察 ―ドイツ Tuebingen―
・エゾシカ紀行(北海道シカ捕獲手法視察報告)
・新人紹介
・WMO活動報告2011年1月~3月

No.109

2011年01月発行

・2011年の年初め
・ケニヤの水~地球を考えた一週間~
・奥山放獣の成否に関わる要因
・第16回野生生物保護学会・日本哺乳類学会2010年度合同大会参加報告
自由集会「生物多様性保全に向けたニホンジカの個体数管理」開催報告
自由集会「ニホンジカが生物多様性に与えるインパクト~不可逆的影響の現状とその取り組み~」を開催して
・WMO活動報告2010年10月~12月

No.109 奥山放獣の成否に関わる要因

2011年01月発行

奥山放獣の成否に関わる要因   金子 文大(WMO)   昨年2010年は、西日本において、2004年と2006年の大量出没を上回る規模のツキノワグマ (Ursus thibetanus) 大量出没が起き、各地で農作物被害や人身被害といった被害が多数報告された。一方において、ツキノワグマは特定鳥獣保護管理計画により地域個体群の長期にわたる安定的維持の必要性が求められており、非致死的な手段による被害対策が必要となっている。こういった状況の中で、西日本の各県においては、被害対策あるいは錯誤捕獲で捕まったクマを…

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No.108

2010年10月発行

・個体識別の必要ないカメラトラップによる密度評価法
・イノシシとの戦い
・台湾「寿山」のタイワンザルを見て-伊豆大島のタイワンザルとの関係-
・日本野生動物医学会 福岡大会 参加報告
・WMO活動報告2010年7月~9月

No.108 イノシシとの戦い

2010年10月発行

イノシシとの戦い   山元 得江(WMO) ニホンジカの調査を行うために、香川県の小豆島を訪れたことがあった。小豆島は香川県と岡山県の間の瀬戸内海に浮かぶ島で、面積は約153km2、海岸の延長は約126kmの島である。 調査では、山中を歩きながら糞粒調査や植生調査を行っていくのだが、尾根を下っていくと、直径40~70cmほどの大きさの石が高さ1~1.5mほども積み上げられている場所に行き着いた(写真1)。写真の左側に緑の棒の上下に黄色の印が付いていて、その間がちょうど1mなので、石組みの高さが分かると思う。そのシシ…

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No.107

2010年07月発行

・地球規模の環境変動が野生動物個体群に及ぼす影響について-ソイシープの事例の紹介-
・アライグマ八年生の勉強ノート
・犬猿の仲
・シカを食う-ジビエ料理を味わう会-
・「2010国際生物多様性年 知床世界自然遺産登録5周年記念シンポジウム」参加報告
・WMO活動報告2010年4月~6月

No.107 犬猿の仲

2010年07月発行

犬猿の仲 岡野 美佐夫(WMO)    「犬猿の仲」とは、言うまでもなく仲が悪いことのたとえですが、フィールドでサルとイヌが出会う場面を見ると、イヌが追い、サルが逃げるケースがほとんどで、仲が悪いというより、優劣は一目瞭然です。林から離れた場所でイヌに出会うと、サルは林に向かってまっしぐらに走って木にあがるか、あるいは近くにある木の上にとりあえず逃げます。サルが地面でイヌと対峙してやりあう姿はなかなか見かけません。地上ではイヌの方が走るスピードが速く身のこなしが敏捷なので、サルは太刀打ちできないことをわか…

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No.106

2010年04月発行

・道なき道のGPSテレメトリー
・自然保護地域における野生動物の保護管理(後編)-保護地域における人と動物による「オーバーユース」にどのように向き合うか-
・Fish eater Eater-カワウの有効利用?-
・新人紹介
・日本哺乳類学会2009年 台北大会 参加報告
・WMO活動報告2010年1月~3月

No.106 道なき道のGPSテレメトリー

2010年04月発行

道なき道のGPSテレメトリー 濱崎 伸一郎(WMO)   八木式アンテナと受信機を担いで、電波発信器を装着したシカやカモシカを追跡していたのも今は昔。これまで本誌やホームページでも紹介しているが、WMOでも十年ほど前から野生動物の行動追跡に、全地球測位システム(Global Positioning System)を利用したGPSテレメトリー首輪(GPS首輪)を使用しはじめている。十数年前、かつての同僚であった手塚牧人氏、神山義徳氏とともに、栃木県足尾地域におけるシカとカモシカの行動を把握するため、夜を徹し…

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No.105

2010年01月発行

・2010年、新年の御挨拶
・ニホンジカをくい止める簡易手法の実験プロジェクト-ジグザグテープの紹介-
・野生動物医学会専門医になろう!
・学会参加報告
日本野生動物医学会 参加報告-野生動物の感染症と国際野生動物疾病通報システム-
「日本哺乳類学会2009年度台北大会」参加報告
日本哺乳類学会2009年台北大会に参加して
・WMO活動報告2009年10月~12月

No.105 「日本哺乳類学会2009年度台北大会」参加報告

2010年01月発行

「日本哺乳類学会2009年度台北大会」参加報告   白井 啓(WMO)    2009年11月21日から24日に開催された今年度の日本哺乳類学会は、なんと台湾での開催でした。町も会場も食べ物も人もサルもすばらしく、参加できて感謝(台湾語も同じ)です。台北の中心地は一見、日本国内と変わりませんでしたし、行きかう人々も外見だけでは台湾人、日本人など国籍がわからず会話が聞こえて「この人は日本人だったんだ」とやっと気がつくほどでした。しかし夜市や郊外では、アジアの雰囲気が充満していました(誌面の都合上、詳しく書け…

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No.104

2009年10月発行

・ハイシートは効率的なシカ捕獲手法になるでしょうか
・糞粒法調査の憂鬱
・自然保護地域における野生動物の保護管理(前編)
・シリーズ・ニホンザルの有害鳥獣捕獲/個体数調整
No.2 サルを駆除しても被害がなくならないのはなぜか?
・WMO活動報告2009年7月~9月

No.104 自然保護地域における野生動物の保護管理(前編)

2009年10月発行

自然保護地域における野生動物の保護管理(前編) 片山敦司(WMO) はじめに 2009年9月19日午前2時半頃、岐阜県高山市丹生川町の乗鞍バスターミナルで9名の男女がツキノワグマにより重軽傷を負った。ツキノワグマによる人身事故としては異例の負傷者数となったことから、全国的にも大きなニュースとなったことは記憶に新しいところである。 大きな事故となった原因については、マスコミや専門家による調査が行われているが、現時点で得られる情報からは「不幸な巡り合わせの連鎖」であったという見方もできる。最初にクマに遭遇した登山者の動…

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No.103 サルたちの日常

2009年07月発行

サルたちの日常   川村 輝(WMO)    私はニホンザルの調査に関わることが多く、サルたちの様々な姿を垣間見ることができる。思わず人間の子供の行動に重なって見えてしまうものや、なぜそんな?と思うようなものなど様々だ。その中でも記憶に残る行動をいくつか紹介しようと思う。被害拡大など問題視されることの多いサルだが、ここでは少しサルたちと目線を近くしてサル達から見える景色を感じていただけたらと思う。 ●サル達の食べ物あれこれ ・蛾 道端に大きな蛾がとまっている。羽を広げると15cmぐらいだろうか。そこへ1頭…

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