No.310 光の呼ぶ方へ
2018年10月29日
海老原寛
調査地であるピークを目指す。山登りは楽しい。でもツライ。ここまでずっと急勾配が続いており、体力の余裕もなくなってきた。キツイ。周りの景色を見ていれば楽しい発見もあるかもしれないが、あいにく人工林が続いており、暗い林内では気も滅入ってくる。
そんなとき進むべき進路を見上げると、太陽が放射状に光を放っていた。それはまるで疲労困憊の私を応援しているかのようだった。
「ここがゴールだよ!あと少し!頑張れ!」
そんな声が聞こえた気がして、私は力を振り絞り、光を目指して歩みを進めた。その結果、ピークに辿りつくことができた。私は急斜面を登り続けた達成感に満たされた。
さて、これで調査が終わったわけではない。ここからが本番。調査スタートだ!地図を見返した。ん?よく見ると、ここは目指していたピークではない。その手前の小ピークだ。目指すピークはまだ先だった。まだ登るじゃん・・・。
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