研究員によるフォトブログ

No.2 三角点探訪「2001年秋徳島の巻」<その1>

2002年06月13日

<その1>徳島県日和佐町/相生町界2等三角点赤松(鉢ノ山621.1m)
2001年10月31日晴れ
20020613_zakki21
 日和佐町遠野の集落から登り始め、4等三角点栗作(412.0m)を通り、日和佐町と相生町の町界の尾根へたどり着く。そこからは常緑広葉樹とスギ成林の中をゆるゆると登り、北斜面に広大なスギ幼齢林を見ながら最後の30mを登り切るとそこに、2等三角点赤松(621.1m)がある(写真)。地形図では鉢ノ山となっている。伐採された北斜面は見晴らしがよく、3kmほど先の相生町大久保の集落が見える。大久保の集落は那賀川に面した集落である。那賀川は大久保集落の1kmほど下流で堰き止められ川口ダムとなり発電を行っている。だから那賀川に面しているというよりも、ダム湖に面しているという方が正確なのかもしれない。ただ普通にイメージされるような湖ではなく、河原のなくなった幅300mほどの、やっぱり川なのである。
 大久保の集落は不思議な形だ。中央に標高差50mほどの小高い丘があり、それを取り囲むように水田が広がり、家が建つ。実は、同じような地形の集落がこの周辺にはいくつかある。みんな那賀川に接しており、左岸に、右岸にと、そう互生の葉を持つサルトリイバラのようだ。これは那賀川の昔の蛇行のあと? 大水の際には災禍とともに肥沃な土も運ばれたのでは? 地理学や地学の不勉強を棚にあげ、地形図を見ながらひとり想像をたくましくした。

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