NO.118 宴のあと・・・
2010年08月09日
川村 輝
9月末、集落を抜けた峠道。サルの発信機の入力を追って車を走らせていると道路一面に植物の破片が広がっていた。
車を降りてみてみるとヌルデの虫えいが道路一面にバラバラと散らばっている。
残念ながら周辺にサルの姿は無く去った後のようだった。
ヌルデの虫えい※1は大きな金平糖のような形をしていて割ると中は空洞だ。ヌルデシロアブラムシによる虫えいでタンニンが含まれている。加熱乾燥させたものは五倍子(ごばいし)、付子(ふし)と呼ばれ薬用、染色に使われる。染めものでは空五倍子色(うつふしいろ)とよばれる灰色の染料となりお歯黒に使われたようだ。薬用では腫れものや歯痛に効果があるようだ。
まぁサルにとってはただのタンパク源なのかもしれないが、ともかく大好物のようだ。
味が好きなのか、実は何やら効能を感じているのか…?
※1:植物の内部に昆虫が卵を産み付けることによって、植物組織が異常な発達を起こしてできるこぶ状の突起のこと。(Wikipediaより)
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