研究員によるフォトブログ

No.131 秋の香り

2010年11月25日

川村 輝
20101125_akinokaori
 秋に入っても猛暑から抜けず、頭も溶けてしまいそうな暑さが続いていた。
サルを追って谷戸状の公園内を歩いていたら、綿あめの様な甘い香りが鼻先をかすめた。
覚えのある香りに、周りを見回すとまだ青々としたカツラの木があった。足元をよく見ると黄色くなった葉や茶色く乾いた葉が落ちている。まだまだ先と思っていた落葉が始まっていたようだ。
カツラの葉を拾ってみると黄色い葉はあまり香りはしないが、茶色く乾いた葉は甘い香りがする。この甘い香りの正体はマルトールなのだそうだ。マルトールは糖類を熱分解した時に生成され、カラメルの香りも同じ成分。カツラは落葉し乾燥するとこのマルトールを生成するそうだ。なるほど綿あめの匂いと同じわけだ。
このカツラの葉は乾燥させ粉末にして抹香の原料として使われた。東北地方ではマッコノキ、コーノキなど様々な呼び方を持つ。
夏の盛りも過ぎ、甘い香りに夏祭りの屋台を思いながら、人もサルも秋を迎える。

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