研究員によるフォトブログ

NO.300 シカ目面

2018年06月15日

森洋祐

調査で雁坂峠に登ってきました。雁坂峠は標高2000mを超える峠で、平地より一足早く秋の気配を漂わせ、リンドウが咲きウラジロヨウラクの紅葉が始まっていました。事前の天気予報を裏切り青空となった雁坂峠で、ササ原を眺めていたそのとき・・・

秋の王様、リンドウ

ウラジロヨウラクの紅葉。奥は国師ヶ岳。

雁坂峠の景色。樹林帯が途切れササ原が広がっている。

さて、WMO用語で「シカ目」という言葉があります。「シカもく」ではなく「シカめ」です。WMOは仕事柄、シカを探すことが多くあります。そんなとき遠くのシカにも反応するようになった目のことを「シカ目」といいます。使用例としては「あのシカに気づかないとは、まだシカ目になってないな。」など。

雁坂峠でササ原を見ながらお昼を食べていた私の目も、知らずにシカ目になっていたのでしょう。「おっ!」と目を細めると...

分かったでしょうか。上の「雁坂峠の景色」の一部を拡大した部分が下です。

 

シカがいたのに気づきましたか?

シカ目には続きがあります。シカ目になって、シカを探している顔のことをなんと言うでしょうか。「シカ目」になっている「面」なので「シカ目面」です。

きっと、雁坂峠でシカを探していた私の顔も眉根にしわを寄せている「しかめ面」となっていたことでしょう。我々が難しい顔をしていたら、それはきっとシカを探しているところかも知れません。

さて、皆さんも「シカ目面」になって、下の写真を見てみましょう。きっと見つかりますよ。

拡大した部分が下です。採食しているシカが写っています。見つかりましたか?

 

 

 

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