研究員によるフォトブログ

No.205 祠はのぞくべき

2014年10月01日

海老原 寛
20141001_lookintothehole
集落付近の山を歩いていると、ときどき祠を見つけることがある。そういうときは決まって覗いてみる。この日もそうだった。まず、コウモリがいないかと祠の中をのぞいてみる。いない。次に祠の下をのぞいてみた。すると、なにやら毛の生えた動くものが。写真を撮ったが雨のせいもあってうまく撮れず、周りを見渡してからもう一度のぞいてみると、生まれて数日しか経っていないような赤ちゃんたちがいた。2枚の写真から、タヌキではないかと推測している。動いていた毛は母親だったのだろう。それにしても、親は私に気付いてすぐに逃げてしまったようだ。子供たちを置き去りにして。このフォトブログの2009年10月の記事No.81では、テンで同じような状況に遭遇した例があり、その時は親は一旦逃げたものの、戻ってきたようである。自身の生存率を上げる方を優先させるのか、次世代の生存率を上げる方を優先させるのか。そんなことを考えながら、赤ちゃんたちが寒がっているだろうと思い、私も雨で濡れた体を震わせながら祠を後にした。

20141001_lookintothehole.jpg

No.206 ダブルマロン? 一覧に戻る No.204 花言葉は「情熱」
ページの先頭へ