研究員によるフォトブログ

No.143 イノシシの寝床 -1年後の姿-

2011年06月07日

山元 得江
20110607_inosisinonedoko
 イノシシの痕跡の中で、ササで作られた寝跡があった場所は記憶に残りやすい。そのため、これまでに調査したことのある場所だと「前回このあたりにあった寝跡はどうなっているだろう」と思いながら調査することも多い。
写真1は、2010年4月21日に調査した時に撮ったもので、イノシシがササで作ったベッドである。大きさは1×2.5mくらい、厚みは30~40cmほど。ササの緑色が退色しかけているが、寝た跡(中央の窪地)が残っているため、さほど古くないと思われる。写真2は、2011年4月20日に同じ寝跡を撮ったもので、写真1の1年後の姿である。写真では分かりにくいが、ササの葉は分解されてなくなり、稈だけが圧縮されて積み重なっている状態だ。
さらに1年経過するとどのようになっているのだろう。この寝跡の側を通った時、はたして“寝跡の残骸”と認識できるほどのササ稈が残っているのだろうか。2012年もこのメッシュを調査し、“寝跡の残骸”と認識することができたら、ここに報告したいと思う。

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