No.231 本人たちが納得しているならば
2015年10月13日
海老原 寛
アカメガシワは、明るいところになら比較的よく見かける木本である。この植物は、アリを利用して外敵から防衛することで有名である。葉の付け根などに蜜腺があり、その蜜を提供することでアリを呼ぶ。そのついでに、アリは葉を食べる蝶の幼虫などを捕えていくため、結果的に防衛ができるのである。ところで、アカメガシワは「蜜」というコストを払って「防衛」というメリットを得ているにもかかわらず、アリは「蜜」と「幼虫」というメリットを得ただけで、コストを全く払っていない。これも一種の相利共生なのだろうが、不適切ながら私には「ヒモの彼氏(=アリ)に貢ぐ彼女(=アカメガシワ)」のような図式が思い浮かんでしまった。
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