研究員によるフォトブログ

No.12 うり坊の痕跡

2003年07月08日

岸本真弓 今年の春、イノシシのこども”うり坊”の痕跡見つけました。足跡(写真1)は鳥取で、糞(写真2)は兵庫県でです。うり坊の痕跡があるのは季節的なのでなかなか目にできません。形状は迫力あるオトナのものとそっくりでありながら豆粒ほどの小ささに、見つけた時とっても嬉しくなりました。イノシシの出生時の体重は約500gですが、出歩く頃には今人気のチワワ(平均1~3kg)くらいにはなっているかも知れません。 20030708_zakki12.jpg

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No.11 秋から真冬へ

2002年12月25日

瀧井暁子  今年は紅葉がいつになく美しくて・・・と書きはじめたら、もう真冬になってしまいました。 このところ(いつも?)、仕事で毎週丹沢に通っています。たいていは、発信器を装着したシカの追跡をしていますが、追跡するシカの頭数が多いということもあり、たいていは車を走らせての方探(アンテナで電波の方向を探ること)となります。まだ学部生だった頃は、追跡頭数も少なく、1日中、山を数時間おきに歩いてアンテナをふっていたことを考えると、今はずいぶん楽をしているなあと思いますが・・・。とはいえ、それでも林道がない場所や地形的に道…

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No.10 秋の味覚満載

2002年11月25日

岸本真弓  ニホンジカの糞塊密度調査で10月24日福井県足羽郡美山町草間岳に登った。そこでなんとも季節感溢れるものを見つけた。ギンナン、アケビ、サルナシ。秋の味覚満載。タヌキのタメ糞である(写真1)。引いた写真ではわかりにくいので、アップを見てみよう。 写真2にはギンナンとアケビ。ギンナンの黄色い皮があざやかだ。タヌキは人が食するギンナンの仏様は食べられない。いや、食べられることも知らないのかもしれない。黒褐色に光り、白いトッピングをぷちっとつけているのはアケビの種。ところどころに上品な紫を残すアケビの皮も見える。…

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No.9 三角点探訪<その4>「源蔵ノ窪再訪」

2002年11月20日

岸本真弓  徳島県木頭村/上那賀町界3等三角点旭(源蔵ノ窪723.3m)  2002年10月26日曇り    今年もニホンジカの生息密度調査として糞塊密度調査を行った。徳島県では昨年11月1日に訪れた源蔵ノ窪(三角点正式名:旭)を再訪した。本「三角点探訪<その2>」の写真に見られる、航空機による測量のために建てられたとおぼしき標識が脇に倒されていた。自然に倒れたのか、人が倒したのかはわからない。98年から訪れている海部郡宍喰町の二等三角点西ヶ峯には今年空を見上げる反射板のようなものが建てられていた。これが来年どうな…

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No.8 猿の外 入山禁止

2002年11月13日

名矢結香  7月、猛暑の和歌山でタイワンザルの調査に参加した。和歌山で野生化しているタイワンザルの群れ数を確認するために、15名ほどの調査員がそれぞれ割り当てられた区画をくまなく歩いていくという区画法を行ったのだが、私には全てが初めての経験だった。地図の読み方もままならず、サルの気配もよくわからず、去年まで北海道で6年過ごした体は完全に寒冷地仕様になっており、焼けるような和歌山の暑さに食事も食べられなくなっていた。それでも、ベテランの先輩について行った。  その日は朝からサルを求めて畑を歩き回り、暑さに2リットル以…

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No.7 クマ生体捕獲用ドラム缶檻のフタ改良の歴史

2002年10月24日

岸本真弓  狩猟や有害獣駆除のためにクマを捕獲する際、いわゆる田中式オリと呼ばれる鉄格子のオリが使われています。捕獲されたクマはその鉄格子を激しく噛み、その結果クマの犬歯や切歯はボロボロになります。ひどいときは歯茎の高さまで削れてしまいます。そんな状態になってしまっては、その後の生活にも支障がでることは明らかです。そのため、捕獲後放逐してその行動を追跡するような生体捕獲の場合には鉄格子のオリではなく、ドラム缶檻が使われるようになりました。  ただ、初期の頃は出入口をふさぐフタの部分に鉄格子が使われ、歯を痛めることが…

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No.6 無人カメラに興味を示す獣達<その2>

2002年10月18日

しかし、特にサルは手足が器用なだけあり、このカメラを木からもぎ取り、転がして遊んでいるようだ(写真)。これまでに5台のカメラセットがこわされ、多くのセットしたカメラが調査不能状態にされた。最近、クマにもカメラを壊され、何十メートルも先にカメラが無残にも転がっていた。探すのが大変です!    みなさん、カメラを設置するときはサルとクマに気をつけてください。                 河内 紀浩 20021018_zakki62.jpg

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No.6 無人カメラに興味を示す獣達<その1>

2002年10月17日

河内紀浩  現在、長野県で無人カメラを利用した哺乳類の生息状況調査を行っている。このカメラに対し、非常に興味を示す動物たちがいた。それはサル・クマ・カモシカである。他の動物は気にせず通り過ぎるが、サル・クマ・カモシカは下の写真のように、明らかにカメラを異物として認識している。カモシカは「これなんだろう?」と気にはするが、のぞきこんで去っていく。 20021017_zakki61.jpg

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No.5 座ったシカ

2002年08月06日

岸本真弓  本ホームページのWMO clubのコーナーにあるように先月Field Note75号が発行された。この号から、原稿をお寄せいただいた方への心ばかしのお礼は図書カードとなった。これまではテレホンカードだったのだが、これだけ携帯電話が普及したご時世、テレホンカードではな・・・と考えてのことである。その栄えあるWMO図書カード第1号に登場したのが「座ったシカ」である。  昨年11月6日、兵庫県のニホンジカ糞塊密度調査の時だった。兵庫県民ならよく知る大屋町明延鉱山の近く、メッシュ番号5235-7432のことであ…

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No.4 択捉島調査雑記<その1.衛生害虫に気をつけろ>

2002年08月01日

片山敦司  公衆衛生の世界で人にとっておじゃまな虫は「衛生害虫」と言う。この1年、蚊やハエはもちろん、スズメバチやダニにお世話になったりしてちょっと衛生害虫対策に関心が向いた。今回はフィールドでの防虫対策のお話。  この6月、北方領土の択捉島に行く機会を得た。自然度の高い土地だからさぞかし・・・と思いながら択捉島の上陸経験者の手記を読むと初夏は島の内陸部でブユが柱をなしているという。ヒグマも虫があまりに多いので風通しのよい海岸部に移動しているのだというから並じゃない。準備中の調査団の中でもそのことが話題に出て、防虫…

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No.3 三角点探訪<その3>

2002年06月20日

岸本真弓 鳥取県日野町/岡山県大佐町・新見市界4等三角点(1034.9m) 2002年5月11日雨のち曇り  日野町三土の集落から標高差500mほどをひたすら登る。嫌な予感は的中し、着いた県境尾根にはササが密生していた。その上、県境だから尾根道がついているかもという淡い期待も見事に裏切られた。伐採のせいか何のせいか森林が成立せず唯一面ササ原となり、ほんとにササだけならまだしも尾根とおぼしき辺りには膝位の位置からこれでもかと横に枝をはったマツが、まばらではあるが行く手をふさいでいた。ということは、天気が良ければ絶景な…

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No.2 三角点探訪「2001年秋徳島の巻」 <その2>

2002年06月14日

<その2>徳島県木頭村/上那賀町界3等三角点旭(源蔵のノ窪723.3m) 2001年11月1日曇り    那賀川を堰き止める小見野々ダムの上流約1.5km、海川谷川の流れ込む海川口橋のたもとより登り始める。小ピークである4等三角点本村(491m)を過ぎ、ただただ登って木頭村と上那賀町の町界の尾根にたどり着く。標高差50m、直線距離で500mほど行くと、私が「へのへのもへじピーク」と呼んだ源蔵ノ窪がある。地形図にいくつも示された小さな丸はピークなのか、それとも窪なのか。尾根とされるその辺りは幅100mから最大250m…

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No.2 三角点探訪「2001年秋徳島の巻」<その1>

2002年06月13日

<その1>徳島県日和佐町/相生町界2等三角点赤松(鉢ノ山621.1m) 2001年10月31日晴れ  日和佐町遠野の集落から登り始め、4等三角点栗作(412.0m)を通り、日和佐町と相生町の町界の尾根へたどり着く。そこからは常緑広葉樹とスギ成林の中をゆるゆると登り、北斜面に広大なスギ幼齢林を見ながら最後の30mを登り切るとそこに、2等三角点赤松(621.1m)がある(写真)。地形図では鉢ノ山となっている。伐採された北斜面は見晴らしがよく、3kmほど先の相生町大久保の集落が見える。大久保の集落は那賀川に面した集落であ…

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No.1 炭焼き小屋の老人

2002年03月16日

白井啓    昨年の秋、栃木県のある町にサルの調査に出かけた。採石場とその工場がならぶ道路を川沿いにのぼっていくと、両側に植林地で覆われている山々が続いた。はじめて訪れる町だったが、ある意味で、日本各地の山村で見慣れた風景がそこにもあった。それでも、最後の集落を過ぎると、尾根の上方にはきれいな紅葉の森が見えてきた。さらにさかのぼると、ようやくとサルに装着してある電波発信器の受信音が聞こえてきた。  サルを発見したのは、植林地帯の中に残る広葉樹林だった。植林しにくかったと思われる急斜面である(写真)。サルたちは、主に…

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